Dil Dil Pakistan, Junaid Jamshed & 25th Dec.

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今回は色々思い入れ全開なのでやたらと長くなるとおも。

おいらがパキスタン人とつるんでいた丁度その頃、現地で一世を風靡していた Vital Signs というパキスタンのポップロックバンド。

他でもいつも書いてるけど、昔から南亜細亜では、実は印度よりパキスタンの方がポップス系は欧米からも評価されてるけど、当時の Vital Signs もそんなのの筆頭って言っても過言ではない。

JJ(Junaid Jamshed)はそこのリードボーカルで、甘い低音でとても美しい声の持ち主で、おいらも超ハマりました。

当時の友達たちからは一緒にいる間中、 Qawwali やポップスや Bollywood、Lollywood の曲など色々教えてもらった…というか散々聴かされてた訳だけど、彼らに自分用のビデオテープ(の時代w)が欲しい!と入手まで頼んだのはこの Vital Signs だけだった。

今みたいに YouTube もない時代、それでも下のいくつかの曲と映像が特に大好きだったから、繰り返し観たかったから。

Sanwali Saloni

Sanwali Saloni Si Mehboba by Junaid Jamshed HQ – YouTube

いつまで経ってもウルドゥは解さないままに、これは今でもあやふやに歌える。
途中の「あむりかーけ なー じゃーぱーにきー」ってトコは「アメリカや日本(の女の子じゃなくて)君が好き」的な意味だって教えてもらったのも覚えてる。

Gore Rang Ka Zamana

Gore rang ka zamana ~ Vital Signs – YouTube

Aitebar

Vital signs Aitebar – YouTube

これとか今でも何かの拍子に脳内でメロディがぐるぐるする。

その中で(ワタシ自身は大好きな曲の筆頭って訳ではなかったのですが)、この曲がかかるとパキスタン人の誰もが合唱を始める、という勢いの曲がこれ

Dil Dil Pakistan

Vital Signs – Dil Dil Pakistan (English translation + Русский) – YouTube

Dil、は「がんばれ」っていう意味だよー、と教えて貰いました。
【2023/12/03 追記】当時そう教わったけど、厳密には dil は「心」ですね…。【/追記おわり】
若者中心の愛国ソングとも言っていい曲。

Vital Signs (と、私の)その後

当時のワタシ自身は大して民俗音楽萌えでもなかったので、つるんでた仲間が皆、日本から離れてしまうと、そのまま元々好きだったヒプホプとかあーらんびーに戻り、10年近くパキスタンの音楽からは離れてました。

いつだったかな、2000年の前半頃に懐かしさも手伝って Nusrat を聴き返し、数年前に亡くなってたコトを知ってショックを受けたり、 Vital Signs も解散してるのをぼんやり知ったり、ああソロでアルバム出してるんだな、なんて知ったり、でもあまり深く掘り下げずにいました。

そしてつい数年前、再び(いや、三たび?)最近はどんな活躍をしてるんだろう、と突如思いついて WikipediaのJJのページ を読んで、「イスラームに専念するため、(パキスタンあたりはストリクトなイスラーム圏というコトもあって)ポップミュージックを捨てた」と知り、それはもうショックでした。風貌もめっちゃ変わってたし。あのパキスタンポップロックのアイコンとも言えた JJ が!

まぁ、そうは言っても捨てたのはポップスで、イスラーム系の Naat(預言者賛美の詩、これに節をつけて歌ったりする)は続けていて、ソレ系のアルバムとかは出してるらしいと知って、結構 Naat とか掘りまくったり。

Muhammad Ka Roza Naat by Junaid Jamshed – YouTube

それから数年、つい先日、 Facebook で、元 Vital Signs のメンバーも参加している Junoon というパキスタンロックバンドのページに Junaid の写真。そして「 Dil Dil と Jazba ( Junoon の曲でこれも愛国ソング的ポップス)のリハーサル中、動画も後ほど」というメッセージ。
愛国ソング的とは言えどもポップスを捨てたはずの Junaid が!

コメント見るに、このセッション写真を見て、どこかでトラブルになるのではと危惧してる人もいる。つまりは、転向後、この時まで Junaid が彼らポップス界と共に露出したことがなかったということ。

そしてアップされたのがこれ。

Salman Ahmed & Junaid Jamshed – Unplugged Session After Long Time – YouTube

Junoon のFBページでは動画に “Happy Birthday Jinnah” の文字も。
そう、12月25日はパキスタン建国の父、ジンナー生誕の日。

動画もパキスタンEMIから公開されてるのできちんとオフィシャルというかなんかそういう系。
【2023/12/03追記】その後 Junoon の該当FB投稿は消え、動画もパキスタンEMI公式から消えてしまい、Junoon公式から2020年にショートバージョンが再公開されましたが、上では非公式だけど当時のフルの動画があったので貼っておきます。消えたら Junoon 公式で全貌の見えない歌シーンのみ垣間見てください【/追記おわり】

そして動画のオープニングの

“In our solidarity, unity and discipline lies the strength, power and sanction behind us to carry on this fight successfully.”

というジンナーの言葉の引用

多分経緯も知らずに観ても…いや、知識として知っただけで観ても、恐らくなんとも思えない程度の動画だと思うけど、国民の期待する次期大統領は、かなり民主寄りな元クリケットの花形、イムラン・カーンだが、政府と軍もかなり危なっかしい状態でクーデターで民主化自体がひっくり返るかもしれない。そして米国との緊張状態も日々高まる一方。というこの時期。

ジンナー生誕の日に Junaid が過去のポップスを歌うというのは、 Junaid 含めポップス界やその裏方含め、皆、幾重にも色んな思いもあるんじゃないかな。

そんなこんなで Junaid の動画をうろうろしていたら、今年の前半にトロントでも Naat のライブの途中でアカペラで Dil Dil 歌ってるのですね。

Dil Dil Pakistan Junaid Jamshed 2011 Toronto! – YouTube

90年代に見劣りしない美声と、あと、相変わらず、しかもパキスタン国外在住者がほとんどであろう会場が歌い出しと同時に一斉に歌い出す様がもう…。

2023/12/03 追記

Khuda Ke Liye の過去記事と併せて、こちらも加筆修正。
あちらの記事にも書いたけど、この時はまだ Junaid も生きていて、しかも何かがまた変化をしていく兆しがまさに見えてた時期だったんだなぁ。

たらればなんて無駄で無意味な想像にしかならないんだけど、あの不慮の飛行機事故がなかったらどうなってってたのかな。考えちゃうよね。