Kitendi – Réligion ya Kitendi – La Sapologie / コンゴ(共)とコンゴ(民)のサプール

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FB で何かの勢いで繋がったコンゴ系ベルギー人ミュージシャンさんがシャーしてた MV が非常にシャレオツサプールネタ曲だったので、すっかりサプール気分になってしもたよ。でもコンゴ(民)のね!

Badi さんてのもコンゴ系ベルギー人ラッパーみたいだな。知らんかった。どうもコンゴ系ベルギー人ラッパーは渋め大人系オサレ系が多いな。これはこれで嫌いじゃない。いや、だいぶ好き。

タイトルの Kitendi は、元々「端切れ」のコトを意味するらしく(…と、今しがた Twitter で教えてもらったところw)、それが広義で「服」のコトを指すようになり、アチラではサプールのコトを指して “Réligion ya Kitendi” と言ったりもするのです。

おいらもまだまだ断片的で薄い知識しかないのだけど、ニポンで昨今話題になってるサプールは厳密に言うと川向う、コンゴ共和国(「民主」のつかない、首都がブラザビルな方。面積的にはちっちゃい方。旧仏領。)のサプールさん。そちらは昔も今もカラフル&エレガント系。

↑ これね。数年前のギネスの CM だけど。冒頭にも Brazzaville って出てくるし、正真正銘コンゴ(共)。

こちらは、去年の4月の西武渋谷店の写真展でいきなり目の前に華麗なステップで現れた、今回の大丸巡回イベントでも来日中のセブランさん。典型的なコンゴ(共)のエレガントサプール。いると思わずびっくりした。しかもめっちゃ寄ってきたので見事にブレたけどいい絵面になった。

そのサプール文化がその後、川のこちらがわのコンゴ民主共和国(首都がキンシャサの旧ベルギー領。旧ザイール。面積やたら広い方。独立後も政情不安続き。)にも渡ってきて、独自に変容しつつ、上述のとおり、 Réligion ya Kitendi なる「宗教」にまで高め(?)られてるのですよ…って、おいらが貧しい説明書くよりも、こっち読んでもらった方がいいですね。

ブランド物を着飾ってタグ見せびらかしつつ独特なステップで練り歩く、は確かに同じなんだけど、なんというか、多分、コンゴ(民)のサプールの方がアバンギャルドでややカジュアルで独創的でちょい悪風なコトが多いのかな。

↑ がコンゴ(民)のサプールさんの練り歩き風景。ドヤりポーズもわりと攻撃的だったりオラオラ感あったり、個人的にはねぶた祭のカラス族あたりと練り歩き合戦して欲しいと密かに常々思ってる。てか、多分もうちょっと年齢上のサプールはもうちょっと落ち着いた人もいると思うけど(…そうかな?うーん…たぶん)。

ちなみにね、有名ミュージシャンのお葬式とかにも全く以てこの調子のまま集団でやって来る。去年ライブ中に亡くなった、世界にサプールを広めたと言ってもいい Papa Wemba の葬儀にもこういう人たちがぞろぞろやって来て、ぞろぞろ練り歩いてた。傍から見たらすごい絵面なんだけど、彼らにとってはそれが一番の敬意の表し方なんだよね。

あ、キャプチャあったわ。

お葬式のサプールのみなさん

一周忌のサプールのみなさん

あれあれ、なんだか他にも書きたいネタがあったようななかったような気がするけど、なんかもう今日はサプール話で締めちゃったらいいかな。

大阪・名古屋・東京・札幌(だったっけ?)の大丸でのコンゴ(共)のサプールのみなさんのイベントも始まったようですが、上で Kitendi の語源について教えてくださった、80年代にコンゴ(民)に1年以上滞在してて、リンガラ語がコンゴ人に太鼓判押されるくらいに堪能で、ディープな所でディープな写真ばかり撮ってる写真家の酒井さんが、ディープなサプール裏話イベントを画策中のようです。

先日、酒井さんの Fela Kuti 20回忌的トークイベントにもお邪魔して来ましたが、これまた、色んな意味でディープすぎて知恵熱出る勢いだったのですが、コンゴの酒井さんはもっとディープにならざるを得ない筈なので、これはヤバいと思います。

なにせ kitendi 教の教祖と言われる Stervos Niarcos はじめ、コンゴ(民)の音楽の巨匠ぞろぞろ直接ご存知だった、ニポン人としての実質唯一のコンゴ(民)における復刻サプール生き証人とも言える方なので。

ぶっちゃけ、コンゴ(共)の「平和を愛するサプール」的なものを期待してしまいそうな普通の方々に積極的にお薦め出来る内容なのかどうかすら怪しいヤバさだと思います。うわぁ~わくわく。

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