久しぶりにお誘い戴いてうっかり参加してしまったタンブリスタtaizooo氏のアドベントカレンダー。
もはやtumblrは長いこと幽霊部員だった上に、パキスタン🇵🇰に来てからtumblrにアクセスしようと思ったら、職場兼棲家の大元ルータにtumblr、アク禁されてるんですよ。パキスタンじゃ肌色まみれのtumblr、エロサイトと並列の有害サイトなんですかね。いや、あくまで職場ルータの判断だろうとは思いますが。
他にもhatenaがね、 ne.jp に限ってはブロックされてます。 hatenablog とか hatelabo ならアクセス出来るんですが。お陰で、blogger → はてブロと引っ越しをした自ブログの管理画面(ログイン画面)にアクセス出来なくて(VPN使えば出来るけど、めんどいし)、大昔から保持してたのに使ってなかった保持ドメイン・保持契約鯖にようやく移行しました。
それでも時折日系の契約鯖に「このIPは過去にブラックリストに入っており〜」とか、今度はむこうからアク禁食らったりもします。今日も一瞬そうなって、アドベントカレンダーに穴開けちゃう!って慌てた矢先です。
さておき。
backseat_pk
パキスタンに来て1年と8ヶ月ちょい。本垢インスタとは別途、別垢インスタで、主な移動手段であるタクシーまたはcareem(uber的な配車サービス)の後部座席から、ルームミラーにぶら下がるブラブラを主体にフロントガラスを通じて見える風景込みで雑に記録しています。
今年は不本意ながら、春先に起きたカラチでの外国人(中国人)を狙った自爆テロ、その前後から始まっていた、元首相の更迭による抗議デモの多発という政情不安により、おいらの棲家である職場の寮が、「外国人保護」という名目で外国人居住者の外出を極端に制限してしまい、年の1/3くらいは誇張なく軟禁状態を余儀なくされてしまったため、外出頻度は極端に減ってしまいましたが、そうは言っても人の暮らしに外出は切り離せないため、なんだかんだ撮りためてはいたようです。
しかしふざけんな、なんだよなぁ。外国人保護とかなんとかヌカしてたけど、他にやりようはいくらでもあるのに、管理側的には閉じ込めるのが一番ラクな雑ソリューションなんだよね。夏過ぎからは、おいらだけは管理最高責任者にしつこくしつこくしつこく直談判したお陰で外出フリーを勝ち得たものの、今現在も尚、他の外国人住民は都度外出許可の書面を取らないと牛乳ひとつ買いに行けないみたいです。(でも、パキスタンのエグいヒエラルキー構造に慣れきってしまった隣人は「一緒に抗議しよ?」に、上層部に楯突くことを恐れて乗って来なかったので、もう知らない。)
さておき(again)、そんなこんなで今年一年撮りためた後部座席からの風景の振り返り選り抜きまとめを以て、おいらのベスト・オブ・2022にかえさせて戴こう。
ちなみに、タクシーもcareemの最安プランも、配車されるのはガッタガタのクソボロ車で(7割方スズキメヘラン)、そこに座りながら揺れながらスマホで撮ってるだけなので手ブレし放題だけど、調整ゼロで即時で投稿する、というのもルールのひとつにしているため、画質も露光もみんなひどいです。あしからず。
ベスト・オブ・フロントガラス
のっけからベストなのにブレブレでアレですが、ここまで綺麗に飾ってるフロントガラスは珍しい。ドライバーは若いお兄ちゃん。肝心のバックミラーに下がってるブラブラ自体はパキスタンではだいぶポピュラーな赤緑の房。
この赤緑コンビネーション、緑はイスラームを表してると思うんだけど、イスラームにおける赤の意味合いが未だによくわかってない。
ベスト・オブ・内装
先述の通り、ニポンでは考えられないレベルのボロッボロの車ばかりで、窓を開けるクルクルが壊れてたり、なんなら外から後部ドア空かなかったり、揺れるたびにシートがギシギシ言ったりが標準で、これもご多分なくそんな車のひとつだったけど、ドライバーのおじちゃんの美意識で天井はとてもきれいな布が貼られてた。とてもパキスタン人らしい美意識が凝縮されてるような素敵花柄。
ベスト・オブ・ブラブラ
神や預言者の文字の造形のブラブラが主流な中、美麗なカリグラフィー仕立てのシャハーダ(信仰告白)かな?ありそうでいてあんまり見たことなかった。
ベスト・オブ・人物名系
パキスタンではスンナ派がマジョリティで、平時、表立ってはないものの、時折マイナーセクトとも軋轢はあるようではあります。
イスラームの歴史的を大雑把に説明すると、第4代正統カリフであるアリーの暗殺以降でセクトが大分されてしまってます。パキスタンでのマイナーメジャーの筆頭にあたるシーア派はアリーを支持しており、とはいえ、メジャーメジャーなスンナ派とて正統カリフであったアリーを否定するものではないため、バックミラーのブラブラにも、神と預言者に次いで現れます。
まぁ、神や預言者でなくアリーをぶら下げてる方の多くは恐らくシーア派なんじゃないかなー、とは思いますが。
今年はたまたま、アリーのバリエーションを多く見た気がします。
あと、これはフロントガラスの向こうの風景もパキスタンらしさが溢れてますね。路傍で爺ちゃんが売ってるのはデーツの茎?で編まれた、焼いたロティ(パキスタンも主食はナーンではなくロティ)を保温する網カゴや編み皿や団扇です。
選外次点はこちら。
これは立ち寄った先に止まってた車のブラブラがあまりにカラフルなアリーだったので、「バックシートから撮る」という縛りを破って撮ったもの。
ベスト・オブ・スーフィー
撮った時はなんだかよく判ってなかったんですが、ガチでスーフィー行者をやってる若き友人が、これはスーフィー行者の托鉢椀を模したものだというのを教えてくれました。
ひっかかった何かを闇雲に上げてくと、どっかから答えが降ってくるSNSって素晴らしいな!
インスタファボり魔の黒いファキールマラングくん、コメントはほぼしないのに唯一コメでも反応してたのが、撮ってるおれ自身にはさっぱりなんだか判らん代物だったけど、何だろうって調べたらファキールの托鉢碗だった。
— ˗ˏˋ🙃ちゃいろ🙂 🤪دیوانی🤪ˎˊ˗ (@qtbrowneyes) September 10, 2022
流石すぎた…。 pic.twitter.com/ZwSLkqs094
ベスト・オブ・車窓のデコトラ
パキスタン名物のひとつ、デコトラ。おいらの暮らしてるイスラマバードは新興首都圏で、歴史もなく面白い街とは言えず、デコトラも大して多く目にすることは出来ないものの、イスラマ中心部からは若干外れなので買い物移動の際にはちょいちょい拝むことが出来ます。
写真が暗くてアレですが、最近はパキスタンで使われているアラビア文字の書体のひとつ、ナスタアリーク体でのカリグラフィーの修行に勤しんでるので文字に先ず目が行きます。
そして、後部車体のナンバー下あたりは通常、大判の絵の代わりに細かい柄で装飾されたウル文字ポエムというのがお決まりパターンなんですが、このトラックはそこに比較的大きく白馬が描かれててちょっと珍しいタイプ。
イスラーム的にも白馬は預言者の昇天の際に使われたとか、先述のアリーの息子でカルバラーの戦いで非業の死を遂げたフサインの愛馬だったとか、いくつかのエピソードがあるため、浅い知識だけでパッと見だと、どういう意図で描かれている白馬なのかはおいらにはちょっと判りません。
まぁ、でも、黒いフサフサもシーア系の装飾であることが多いので、そうなのかなー、どうなのかなー、という感じです。
まとまらないまとめ
ベストなんだからまとめる必要はないか!
先にもチラリと書いたけど、トラックアートの意匠も、それ以外のバックミラーのブラブラも、こちらからしたらなんだかよくわからないモノのように見えても、一つ一つ何かしら意味があるんだよね。
なので知ってるものだけ撮るんじゃなくて、闇雲に撮り続けて、しまい込むことなく残すことで後から意味が判るものもたくさんある。
今回うっかりアドベントカレンダーに参加しちゃったけど、先週までが地獄の多忙期間だったし、ちょっと後悔しかかってたけど、この機会に振り返れてよかったわ。taizoooさんありがとう!
伝統系からイマドキ系までローカルの音楽採掘も滞ってるからゆっくり復活させたいけど、またそのうちねっ!
興味がある人は過去記事掘ってみてくださーい!
インスタもフォロってね!
本垢 browneyes
サブ垢 backseat_pk
ついでについった!
最後に
誘われると12月10日を選択するのには湿っぽい理由があって。
おいらの愛ぬこの命日なのね。
今年は春先、別途一匹、とても美しくて儚い仔ぬこと出会ったんだけど、そいつも非情なまでに儚く逝っちゃった。
…という訳で、語呂も合わない、他の人には全く関係のない猫の日なのです。
二匹のぬことその他のもういないぬこ達に合掌🙏