パキスタンて言っても、多分大部分の都市部・町部はもうちょっと現代的な子育てしてるんじゃないかと思います。
都市部でそこそこまともに成功してる人の家庭にもお邪魔しましたが、そこの小学生は綺麗な洋服着て、全科目英語で授業な私立の学校に通ってたので当たり前の様に英語でおしゃべり出来ました。
…いや、あんなにパリっときれいな洋服着てる子は町でもそんなに見かけた記憶がないからあの家はかなりエリートだったのかしら…。
「インド周辺を旅したときのことを教えてください。」でも触れたとおり、おいらがお世話になって日々の生活を暫く見てたのは、パキスタンの北方にあるペシャワールから東に60~70kmほど行ったとある田舎町でした。田舎度合いが国内でどの程度なのかは不明です。英語で意思疎通の出来る人はほぼいなかった気がします。
二ヶ月いてもその国の「標準」がどんなもんかなんて解らないもんですね。
ワタシがお世話になったその田舎町の赤ん坊は、座らせれば一人で座ってられるけどまだハイハイもおぼつかなくて離乳食もそろそろ…?くらいなのでどのくらいなんだろう、7ヶ月とかそのあたり…?あー、歯はちょっぴり生えてたからもうちょっと後?子ナシなのでいい加減ですが。
パキスタンの家が全部そうかどうかわかりませんが、気温が高くかなり乾燥している、という気候もあってその家は、屋根付きコンクリート敷きの玄関ポーチ部分がとても広く、2~3畳分くらいかな、もっとかな、そんな広さがありました。庭よりは一段高くなってる庭の延長ですね。ワタシは日中の大半をその玄関ポーチに座り込んで、庭にいる痩せこけた牛を眺めたり、庭で洗濯桶で洗濯するのを眺めたり手伝ったり、(結構立派なキッチンがあるのに)庭で炊事をするのを眺めたり手伝ったりしてました。
で、赤ん坊。
赤ん坊もみんなの目の届く玄関ポーチにいるのですが、基本フルチンで、起きてる間中玄関ポーチの適当な場所にぺったり座らされてます。時間が経つともちろん排泄をします。その場で。まだ自分で動けないので状況に寄ってはそのまましばらくまみれてます。一度はバランス崩してお座りポジションからうつぶせにばったり倒れた状態でまみれてました。
で、大人(だけじゃないか、小学生くらいのおねえちゃんも)が排泄に気づくと、赤子をひょいっと抱えて状況次第で水洗いして、玄関ポーチの乾いてる別の場所に移動させます。
汚れた場所はバケツで水かけて、庭に常備の、よくプール清掃で登場するT字のゴム貼りの水切るヤツ、あれできゅきゅっと庭に向けて汚水を掃くと、なんせ乾燥してるのでものの数分できれいさっぱり乾いてしまいます。
そうやって赤子は日々、玄関ポーチのあちこちを転々としています。
最初はびっくりしたけど、気が気じゃなかったので滞在してる間中赤ん坊ウォッチャーが主な仕事になってました。でもワタシがいる間だけ無駄に神経質な日本人が神経質にしてたところで、小学校あがってたあの男の子も女の子も、その母たちもああやって育ってたんでしょうね。
頻繁ではないけど外出がある時ばかりはそうもいかないので、間に合わせでおむつ的なものをします。…が、日常におむつ文化がないが故に、そういう時はバスタオルぐるぐる巻きで、半日がかりくらいの外出になるとぐるぐる巻きもgdgdになってましたw
デジカメもまだ一般的になってなかった頃だったしワタシ自身写真始めてもない頃だし、当時の実際の写真がほとんど手元になく、その時のイメージに近い雰囲気の写真を探して貼ってありますが、寝てる時とかはこういう網のベッドに寝かされてます。
フェイサル・シャーのパキスタン便り : ベッド
勿論、赤子だけじゃなくて大人全員このベッドを玄関ポーチやその他庭の軒先に並べて夜寝たりしました。キッチンもあっても使わないし、寝室も個別にあるのに使わないし、日中はずっと玄関ポーチだし、これじゃ壁のある「家」部分、いらないじゃん…とか思ったり思わなかったりw まぁ、冬場はさすがに壁のある側に入るんですよね…きっと。
このベッド、見た目の割にかなり寝心地よいんです。ベランダに欲しいです。
で、目元。印度やパキスタンの赤子…だけじゃなくて大人の女性のメイクにも使われてるこの黒いクマドリ。直射日光から目を守るとかなんとかで、こうやって赤子にもやるんですよね。元々赤子のうちから濃い顔が更に濃くなるという。
ワタシもやってもらいましたが、日本のアイラインみたいなペン型や筆型で細かい粒子の顔料塗ってくのではなくて、ザラザラゴツゴツした太い鉛筆の芯みたいな墨みたいなヤツを閉じた上下の目蓋の内側にびゃーってやられました。涙ちょちょ切れ。
(でもあのイスラム圏のクマドリメイク系、好きなんです)
ちょうど、まだ基本はおっぱい飲んでるけどそろそろ離乳食準備、という時期だったのですが、日本みたいに赤子向けに何か作るとかはしてませんでした。大人の食事時に焼いたチャパティの切れ端をちょっと水とかラッシー(ここで飲んだラッシーはヨーグルトドリンク風味な甘くておいしいヤツじゃなくて、庭の痩せ牛の乳を革袋で攪拌させた乳清でした)に浸して握らせる、それを延々しゃぶる、みたいな。
もうちょっぴり大きくなって本当の乳離れ時期は何食べさせるんでしょうね。ちょっと気になります。
転載 from パキスタンへ行かれたときに赤ん坊の育て方に驚いた、とありました。それについて詳しく教えてください。 – browneyesインタビュー