おいらも最近教えてもらって知ったのですが、それ以前から現地では密やかに、ではあったようだけど、今月頭からオンライン上でもだいぶ大ブレイクしはじめてるらしき、今をときめくコンゴの有名人 En Tout Cas さん。
今なら恐らく、どこかで出くわしたコンゴ人に「あんとぅ?」って言ったら、誰でも目を輝かせて「あんとぅか!」って返ってくると思いますw
En Tout Cas ってのは仏語で In any case 的な意味っぽいけど、彼のこの「芸」での En Tout Cas がどんなニュアンスなのかはよくわかりませんが、合いの手的に使ってるこの決め台詞フレーズがそのまま通り名になっちゃったみたいです。
以下、コンゴ人による適当な説明によると En Tout Cas さん、仕事もなく嫁にも逃げられ、僅かな借金をして、(今やトレードマークになってる)マラカスと、いくばくかのお菓子を仕入れて、お店すら借りれないまま行商人を始めたのだそう。
日々、マラカス振って、それに併せて「お菓子あるよ~、キャンディーいくら、チョコレートいくら」みたいなテキトウな即興歌で通りやマーケットでお菓子を売り歩いてたらしいんだけど、日々 improve されていくその即興歌とパフォーマンスが面白すぎて、どんどん街の人気者に。
下はオンラインでアップロードされはじめただいぶ初期の映像。画質悪いけど初期の映像ってことで一応。
見てわかるように、マーケットの商売人だか客だかわかんないけど、周囲のおばちゃんたちの合いの手や合唱状態やフリーダムなダンスもなかなかなもの。
途中でおひねりもらう映像も出てくるように、単なる商品売上よりも、パフォーマンスそのものでの収入がどんどん増えてったらしい。
リンガラ語を解せないのが残念だけど、当初は単純に売り物の宣伝歌だったのが、どんどんコンゴ各地のエリアや各民族ネタの風刺の利いた歌を歌うようになって、その内容がたいそう面白いらしいです。
マーケットでの行商パフォーマンス映像としては下の方が画質はよいですね。
で、どんどん有名になって、パフォーマンスのために金持ちの家に呼ばれたり、
各種メディアの取材がやってきたり(ギャラリーも格段に増量。でも音質悪し注意)、
イベントのツナギに出演依頼が来たり、
なんとWerrasonの有名な有料Repetition、La Zambaにまで登場したり、
結婚式や様々なイベントでの出演依頼がひっぱりだこ。そして挙句にはどうやらCDもリリース予定だとか。
そんな超サクセス・ストーリーを現在進行形で繰り広げてる模様です。この芸でいつまで流行り続けるのかは怪しいところですが、ほとんど一文無しだったのに、今やいい車も手に入れたそうで、愛想つかして逃げた嫁に「ざまあみろ」な歌も歌ってる様子。
大ブレイク落ち着いてもコメディアンかなんかでやってけそうですね。
あー、リンガラ語&現地事情がわかったらきっとすごく面白いんだろうなー!